特徴
- 汎用性 – 各種汎用自動分析装置に搭載、生化学項目と同時測定可能
- 迅速性 – 汎用自動分析装置を用いることで報告時間を大幅に短縮(約10分)
- 効率性 – 生化学項目と同時測定で、敗血症スクリーニングを効率化
※1 ラテックス凝集比濁法
免疫検査の原理の一つで、抗原(プロカルシトニン: PCT)に特異的な抗体を吸着させたラテックス粒子を用いて、抗原を検出する測定法です。 抗原抗体の免疫複合体を形成することでラテックス粒子が凝集します。この凝集物に光を照射して、透過光を測定することで、検体中のPCT濃度を求めます。

製品外観


敗血症とは
敗血症は、日本版敗血症診療ガイドライン2020において「感染症によって重篤な臓器障害が引き起こされる状態」と定義され、感染症に伴う生体反応が生体内で調節不能な状態となった病態であり、生命を脅かす臓器障害を引き起こします。 日本では年々患者数が増加しており、2017年時点で患者数は年間36万人、死亡者数は6万人と、死者数、致死率ともに高い疾患です。 敗血症患者に対する抗菌薬治療は診断後速やかに開始される必要があります。敗血症における細菌感染症の鑑別診断は培養検査ですが、報告までに数日かかるため、迅速に鑑別する方法としてプロカルシトニン等の検査が使用されています。

プロカルシトニン(PCT)とは
プロカルシトニンは血中カルシウムを低下させる働きのあるカルシトニンの前駆体で、通常は甲状腺でのみ産生・代謝されるため、健常人の血中濃度はとても低いです。細菌や真菌などの感染時に炎症性サイトカインの刺激により、甲状腺以外の全身の細胞組織から産生され、これらの細胞ではプロカルシトニンをカルシトニンに切断する酵素が存在しないため、プロカルシトニンの血中濃度が上昇します。このため、細菌感染症で特異的に血中濃度が上昇する検査マーカーとして、敗血症診断に有用とされています。
プロカルシトニンには以下の特徴があります。
- 通常、カルシトニンとして代謝されるため、健常人の血中にはプロカルシトニンとしては存在しない。
- ウイルス性の敗血症では上昇しないので、細菌性の敗血症の鑑別診断に用いられる。
- 細菌感染後2~4時間程度で上昇し、敗血症の重症度の判定に用いられる。
- 抗菌薬治療の中止判断に用いられる。

製品のご注文方法について
平素は、格別のお引き立てを賜りまして有り難うございます。 LATECLE PCT試薬のご注文は、弊社代理店にて受注させていただいております。
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